星 新一(ほし しんいち)

東京市本郷区曙町(東京都文京区千石)に生まれ育つ。父は星薬科大学の創立者で、星製薬の経営者星一。本名の親一は父のモットー「親切第一」の略で、弟の名前の協一は「協力第一」の略。 多作さと作品の質の高さを兼ね備えていたところから「ショートショートの神様」と呼ばれ、生涯で1001編以上の作品を残す。また、『人民は弱し 官吏は強し』『明治・父・アメリカ』などのノンフィクション作品もある。小松左京・筒井康隆と並んで「御三家」と称される、日本を代表するSF作家として知られている。北杜夫とも親交が深かった。 反戦団体「ワールドマップ (World MAP: Mothers Acting for Peace)」代表の星マリナは次女。母方の祖父母は帝国大学医科大学長で解剖学者の小金井良精と森鴎外の妹喜美子である。また小説家鈴木俊平はいとこ。 星製薬が人手に渡った後も永らく星薬科大学評議員という肩書きがあった。


2006年10月03日

ボッコちゃん

ボッコちゃん
星 新一

定価: ¥ 500
販売価格: ¥ 500
人気ランキング: 24,642位
おすすめ度:
発売日: 1971-05
発売元: 新潮社
発送可能時期: 通常24時間以内に発送


ショートショートストーリー!!
なんと言っても、この本には50編もの短編が収められている!この本の特徴は、バラエティ豊かなことである。ミステリアスっぽいのから、SF、ファンタジック(?)な内容のものがぎっしり詰まっている。短編と言っても、予想を反する、想像しきれない結果が待っていることが多い。星新一の代表作ボッコちゃんは、気軽に読める本だと思う。

『きまぐれロボット』に次ぐ名作品集
 星新一氏のショートショート作品集の一つです。個人的には『きまぐれロボット』(角川文庫)に次ぐ秀作が収録された作品集だと思います。印象に残った作品を挙げましょう。
 「殺し屋ですのよ(P.26)」・・・ある大きな会社の経営者の前に殺し屋と名乗る割には虫も殺せそうにない女性が現れます。おまけに「あなたを殺しにきた訳ではない。殺しの注文を受けにきた」と言うのです。「成功報酬でよい」という女の言葉に半信半疑ながら経営者は商売敵の殺害を依頼します。数ヵ月後、経営者はニュースで商売敵の病死を知ります。さて、女の招待は・・・?相変わらずのどんでん返しに思わずニヤリとさせられます。
 「暑さ(P.63)」・・・これは生半なホラーよりはるかにゾッとする作品です。ある暑い夏の日の午後、一人の男が交番に自分を捕まえてくれと申し出てきます。巡査が男が自首してきた理由を尋ねると、男は「まだ、なにもしていないが、いまにも何かをしでかしそうだ」と言います。暑さに対して異常にイライラする話、そのイライラを静めるある方法の話、そして最後の何気ない一言、秀逸です。これはぜひ、気だるい夏の日の午後に読んで頂きたいと思います。
 「親善キッス」・・・地球からの親善使節団がチル惑星に辿り着きます。チル星の姿形は地球人に良く似ていて、男女ともショートスカートを履いているぐらいしか目立った差異は見当たりません。そこで、団員の一人が団長に「地球ではキスという挨拶の方法が行われているということを示してくれ」と頼みます。チル星のかわいい女の子とキスを自由にしたいという魂胆です。目論見は上手くいき、団員はチル星の美女(厳密には男も含まれる)とキスを交わすことができました・・・が、そうは問屋が卸さなかったという結末です。でも、それはそれで微笑ましい結果だとは個人的には思いますが・・・。

極上のショートショート集
 この中に含まれる多くのショートショートを読めば、星氏の作品が、決して一様のものではないことがわかるでしょう。
 軽いタッチの作品、背筋が寒くなるようなホラー的な作品、淡々としたSF調の作品と、星氏の多様な作品を存分に楽しむことができます。

2006年09月06日

進化した猿たち (〔1〕)

進化した猿たち (〔1〕)
星 新一

定価: ¥ 460
販売価格:
人気ランキング:
おすすめ度:
発売日: 1982-01
発売元: 新潮社
発送可能時期:


ショートショートのヒント
星新一さんが集めた、たくさんのナンセンス漫画の一こまがコメントと共に載せられている。
手塚治虫さんの「マンガの描き方」という本の中に、この星新一さんが集めたマンガの事がでてくる。
短い話、つまりショートショートが一つできれば、その話を広げて長編にもできる。星新一さんはその長編にもできるアイデアを1冊の本の中に10も20も詰め込んで、とうとう1000話も創られた方。手塚治虫さんによるとそんなアイデアのヒントとなるものがこれらの一こま漫画の中にあったというのだ。そんな星新一さんの思考の軌跡をたどろうと読んでみるとまた楽しい。
そんな事考えなくても、十分に面白いのだが。

おーい!
突然、安くダイヤモンドを食わせる店を腹ペコの宇宙人に尋ねられたら、あなたならどうします?下手な事をいえば、宇宙戦争が・・・。星新一のショートショートが好きな人には、ここで紹介されている1コマ漫画はどれも”ツボ”だと思います。
新聞や雑誌に掲載されている1コマ漫画。このまま古紙に埋もれて捨てられてしまうのは、あまりに惜しい。そう思ってスクラップしている人、けっこういるのではないでしょうか。本書は、まさにそんな想いに駆られてアメリカの1コマ漫画をスクラップし続けた星新一のコレクション集。
全3巻に渡って、死刑ネタ、不倫ネタ、拷問ネタなどおよそ氏の作品では見られないテーマに分け、膨大なコレクションを披露し、それぞれにコメントが寄せられています。きちんとしたオチがついているわけではない、どことなくスカしてて、格好のつけようがない1コマ漫画には、氏の洒脱としかいいようのないコメントがじつに良く合います。1コマ漫画は、究極のショートショートと言ってもよいかも知れません。それを日本のショートショートの第一人者である氏が選び、軽口を交えつつ解説を行う。子供から大人まで、それぞれに合ったつき合い方が出来る楽しい本です。

進化・・・してますか??
 惜しくも亡くなられたショート・ショートの奇才、星新一氏が蒐集したアメリカを中心とした一コママンガの紹介とエッセイ。
 いきなり「死刑を楽しく」から始まる。不謹慎?とんでもない! これほど理不尽な制度をせめてでも中和するには笑うしかないのである。正義なんて空想をいつまでも信じている愚かな人間はこの本を読む資格は端から無い。
 このシリーズは続編があるが、一貫している問いかけは一緒だ。「人間は本当に進化しているのか?」。
 答えは各自考えればよい。まずは素直にこのエスプリに浸ることだ。

2006年09月04日

夢魔の標的

夢魔の標的
星 新一

定価: ¥ 460
販売価格:
人気ランキング: 445,452位
おすすめ度:
発売日: 1977-12
発売元: 新潮社
発送可能時期:


星野久作。
星新一、異色の長編フィクション。が十八番のショートショートをそのまま拡大した様。知性的で寓意的なストーリー、軽妙な文章。星ワールドにどっぷりと浸っていられる幸せ、これぞ長篇の醍醐味。
ある腹話術師の相棒の人形クルコちゃんが、勝手に喋りだすという話。クルコちゃんの意志は腹話術師の男に背く、しかしその声は男の口から発せられる…。言うまでもなく、ここにはアイデンティティー(=自己同一性)の問題への深い洞察が有る。話は裏次元からの世界征服計画がどうのというSF的展開へ到るのだが、それを含めても、実際ぜんぶ主人公の妄想に過ぎないのではないかという視点で読むことのできるのが秀逸。…己の狂気への疑念は、晴らすことができない。肯くことも否むこともできない…。そう???う観点で読むと、文章の裏手に、夢野久作『ドグラ・マグラ』ばりの、自分への不安感のようなものを読み取ることができる。そのさい星新一一流の乾いた文体が夢野久作のドロドロした文章とパラレルであるという意味でこれまた功を奏する。…ただし結末がちょっと凡庸というか、一件落着してしまうのが物足りない感。惜しい。しかし多分、これでいいのだ、だって星新一だから。

2006年08月12日

殿さまの日

殿さまの日
星 新一

定価: ¥ 580
販売価格:
人気ランキング:
おすすめ度:
発売日: 1983-01
発売元: 新潮社
発送可能時期:


江戸時代の平和な日々って。
江戸時代の平和な日々は、事件が少ない。
だからこそ、捕り物みたなものや、
実際とはかけ離れた水戸黄門なんかが出来たんでしょう。
幕末や戦国時代の歴史小説は数多くあれど、
のんべんだらりんと過ぎる殿様の日常なんて、事件ないものね。
でも、そこに、裏の意味を読み取り
本音と建前を、わかっていながら、
ダメになるとわかっていながらも、そのまま、ほったらかして
おくような現実がある。
著者の観察力に、脱帽。

いまだに金字塔
星新一に魅了され次から次へと文庫を買いあさった方は多いはず。
どれが一番の物語かなんて、ナンセンス(古いか!)であり、決めたくもないでしょう。
だけどこの「殿様の日」は著者の心象風景が最も反映された物語になっているんじゃないかと思うんです。
かつての星製薬をわずかな期間ながらも受け継いだ著者が、つかの間経験した一国一城の主だけが直面する、持てる権力とそれに伴う不自由さ、侘しさ。江戸の時代の地方城主に語らせた治世の日々を淡々と書き綴ったストーリーに、星自身が投影されているように感じたのですが。
高度成長期の時代にあって、斜に構えたSF作家などという的外れな論評も受けた著者の、素直で狂おしい告白が聞こえてくるようです。

2006年05月11日

Ein hinterlistiger Planet. Science Fiction Erzaehlungen.

Ein hinterlistiger Planet. Science Fiction Erzaehlungen.
Shinichi Hoshi

定価: ¥ 491
販売価格:
人気ランキング:
おすすめ度:
発売日: 1984-08
発売元: Heyne, Mchn.
発送可能時期:


2006年05月10日

できそこない博物館

できそこない博物館
星 新一

定価: ¥ 378
販売価格:
人気ランキング:
おすすめ度:
発売日: 1985-02
発売元: 新潮社
発送可能時期:


真鍋博のプラネタリウム―星新一の挿絵たち

真鍋博のプラネタリウム―星新一の挿絵たち
真鍋 博

定価: ¥ 336
販売価格:
人気ランキング: 1,536,519位
おすすめ度:
発売日: 1983-01
発売元: 新潮社
発送可能時期:


惜しい人を亡くしました
星新一といえば真鍋博。彼ほど星新一作品にふさわしい挿絵画家はいなかった。その彼の挿絵を集めた正に保存版。
ショートショートそのものも面白いが、挿絵も新潮文庫で読む星作品の大きな楽しみだった。一見ファンタジックな作品としか思われないこともある星作品の根底に流れるもの、それは実は若き日に味わった経営者としての苦労ゆえの「人間不信」である(これは作者自身も語っている)。その部分と、奇妙でシニカルな味わいを真鍋画伯以上に表現できる人はいなかったと思う。シンプルで象徴的で明暗のはっきりした絵。また、「結末を予測させず、それでいて作品のエッセンスを表現する」ということは挿絵画家にとっての命題であるが、オチこそ命のショートショートの挿絵には特に重要な要素だったこの点でも正に完璧、私は彼の絵以外の星作品は考えられないほどだ。
まだまだ、今時の寿命には遠かったのに・・・もっともっと、沢山の挿絵を見たかった。(もちろん、星先生にももっともっと長生きしてほしかった!)

森田拳次のヒトコマ・ランド

森田拳次のヒトコマ・ランド
星新一

定価: ¥ 462
販売価格:
人気ランキング:
おすすめ度:
発売日: 1983-01
発売元: 新潮社
発送可能時期:


2006年05月09日

にぎやかな部屋

にぎやかな部屋
星 新一

定価: ¥ 380
販売価格:
人気ランキング:
おすすめ度:
発売日: 1980-01
発売元: 新潮社
発送可能時期:


明治・父・アメリカ

明治・父・アメリカ
星 新一

定価: ¥ 368
販売価格:
人気ランキング: 644,967位
おすすめ度:
発売日: 1978-08
発売元: 新潮社
発送可能時期:


出版は続いています!
 「西国立志編」の精神を実践した星一の半生を描いた、このすばらしい書籍は現在も出版され続けています。新潮社のホームページから「オンデマンドブックス」を選べば購入可能です。

この本がなぜ絶版なのか?
苦境は大きければ大きいほど乗り越え甲斐があるということを教えてくれる本。星一のバイタリティーあふれる生き様を知って、挫折のない人生は逆にとてもつまらないものであろうとまで思えるようになった。金などなくても知恵と勇気と弛まぬ努力で成功への道をどんどん切り開いていくその様はまさに痛快の一言。こんなにすばらしい本が絶版とは理解に苦しむ。この本は、国語の教科書に採用され、また星一の写真はお札になってしかるべきである。

きまぐれ暦

きまぐれ暦
星 新一

定価: ¥ 336
販売価格:
人気ランキング:
おすすめ度:
発売日: 1979-09
発売元: 新潮社
発送可能時期:


夜明けあと

夜明けあと
星 新一
夜明けあと
定価: ¥ 500
販売価格:
人気ランキング:
おすすめ度:
発売日: 1996-06
発売元: 新潮社
発送可能時期:


明治、という長く不思議な時代
作者が、自身の祖父や父のルーツを辿るうちに集まった
「明治」という時代の情報を、作者独特のやり方で
「整理整頓した」と言える一冊。
短いセンテンスで、時系列に並べられているので、
読み飛ばすのにちょうどいい。
しかし、1度読み飛ばしていったあと、
自分なりに「○年に起こった事件が○年にこうなってて」と
検証しながら読みたくなる。
さらに、忘れた頃に、もう一度通しで読みたくなる。
それの繰り返しだ。
そうして、何度も読み返すことになっている本。

思わず明治時代の日常に引き込まれる
当時の新聞などから、世相を反映する記事を選んで年ごとにコンパクトにまとめています。時には記事の後に星氏の一言コメントが入ります。非常に淡々とした内容なのですが、読んでいるうちにすっかり明治時代にタイムスリップしたような気持ちになります。
それにしても、世の中がめまぐるしく変化していったあの大変な時代でも、庶民は案外にたくましく生きているなあ・・と感心しました。

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